【春休み8日目】綾辻行人に騙される。ー十角館の殺人ー
あれ、8日目?旅行してたんじゃないの?と思われた方、間違いではないです。
鈍行を使って家から旅行先まで移動したのですが、電車で3時間程かかるので、ずーっと本を読んでいました。
読んでいたのは、
先日のリストにも入っていました。
私が綾辻行人さんを知ったのは10年程前、アニメAnotherが放送されたときです。
私自身はこのアニメを見ていたわけではないのですが、友達から話を聞き、
「え・・・(゜゜) 怖すぎ・・・ ちょ、無理・・・」
と、勝手にホラーのイメージを抱いてしまいました。
それゆえ、ずっと気になってはいたのですが、手を出すことができず…
今回、私としてはかなり覚悟を決めて「十角館の殺人」を読みました!
結果 ・・・まったくもってそんな心配は入りませんでした!!!
もっと物語全体に不気味な雰囲気が漂っていると思っていたのですが、登場人物達は至って普通の無邪気な学生達だったので、暗くなりすぎずにすいすい読めました。
読み進めるうちに登場人物達に親しみが沸いてきて、誰も死んでほしくない、この中に殺人犯がいてほしくない…という気持ちになりました。
この作品の最大の種明かしのところでは、「そうだったのか!」という驚きよりも
「どゆこと???」という疑問の方が先にきました。
自分の鈍さが憎い・・・
それと、この作品がどういう種類のトリックであるか、という前情報を知ってしまっていたので、その分驚きが減ってしまったところもあるかと。
その点が残念ですね。
何はともあれ、面白かったです。
綾辻さんの作品で、館ものが多いな~と思っていましたが、シリーズになっているようですね。
館シリーズは今後ゆるゆると読み進めていきます。
読み終わったあと、綾辻さんのtwitterを拝見したのですが、何ともチャーミングなお方だなあ、と。
以下、ネタバレではないですが、少し展開が見えてしまうので場合によっては避けてください。
私がミステリー苦手な理由として、犯人が明かされるとき、人間としての恐ろしい顔が現れるのが怖い、というのがあります。今まで物語の中でなに食わぬ顔していた(ある意味では信じていた)人が実は恐ろしい人だった、というのが辛く感じてしまうのです。
その点、今回の話は犯人にも人間味があって、最後は良心も見える終わりなのが良かったです。
ただ、彼が自首した場合、極刑は免れないと思うと、やはり悲しいです。